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鼻茸を伴う
慢性鼻副鼻腔炎

鼻副鼻腔炎とは

鼻には、空気の通り道の鼻腔(びくう)と呼ばれる空洞があります。さらに、この鼻腔とつながる4つの空洞〔副鼻腔(ふくびくう)〕があります。この副鼻腔にかぜなどによって炎症が起こると鼻副鼻腔炎(びふくびくうえん)になります。
鼻副鼻腔炎は、急性と慢性に分けられます。一般に、発症から4週以内の副鼻腔の感染症を「急性鼻副鼻腔炎」、12週以上経過したものを「慢性鼻副鼻腔炎」と呼びます。
鼻副鼻腔炎は、多種多様な病態、要因を含みます。なかでも鼻の中に鼻茸(はなたけ)(鼻ポリープ)ができる慢性鼻副鼻腔炎は、重症化しやすく、複雑な病態を示します。

副鼻腔炎の図

両側の鼻の中に多くの鼻茸ができ、手術をしてもすぐに再発する難治性(なんちせい)の慢性鼻副鼻腔炎で、白血球の一つである好酸球(こうさんきゅう)が増える慢性鼻副鼻腔炎を「好酸球性鼻副鼻腔炎」と呼びます。好酸球は生体内物質のIL-5などのはたらきにより炎症を引き起こします。

好酸球

参考資料:
難病情報センター好酸球性副鼻腔炎(指定難病306)
https://www.nanbyou.or.jp/entry/4537(2024年6月アクセス)
鼻副鼻腔炎診療の手引き 日本鼻科学会会誌 2024;63(1),1-85

鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎の症状

鼻副鼻腔炎では、鼻づまりや粘性の高い鼻汁、のどに鼻汁がたれる、せきが出るなどの症状のほか、頭痛や顔面の痛み、においがわからないなどの症状がみられます。
鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎では、鼻茸がいくつもできたり、大きくなって症状が重くなることがあります。鼻茸は手術によって取り除くことができますが、再発することもあります。
喘息(ぜんそく)を併発している方では重症になることがあります。また、手術で取り除いても、放置すると再発がみられることがあります。

鼻づまり

鼻汁がのどにたれる

せき

頭痛

顔面の痛み、頬の痛み

においや味がわからない

副鼻腔炎

参考資料:
難病情報センター好酸球性副鼻腔炎(指定難病306)
https://www.nanbyou.or.jp/entry/4537(2024年6月アクセス)
鼻副鼻腔炎診療の手引き 日本鼻科学会会誌 2024;63(1),1-85

鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎の治療

鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の治療は鼻副鼻腔の処置と局所療法、マクロライド療法を中心とした薬物療法、内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)などの手術療法を組み合わせて治療を行います。
中には既存治療でも再発傾向が認められる場合があり、副腎皮質ステロイド(ステロイド)や生物学的製剤等が用いられることがあります。鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎には気管支喘息などの好酸球関連疾患を合併していることもあり、合併している疾患の症状悪化を防ぐため、医師の管理のもとでしっかり治療を行うことが必要です。

副鼻腔炎

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